オーバーホール(英語: Overhaul)とは、機械製品を部品単位まで分解して清掃・再組み立てを行い、新品時の性能状態に戻す作業のことである。
おはようございます、なべやすです。
昨年2016年の11月と少し古い話になりますが、長年愛用している機械式腕時計のオメガ・シーマスターを購入後初めてオーバーホールに出しました。
高校生の頃から憧れていたスイス製の腕時計オメガを購入したのは2000年7月のことです。
あれから早いもので17年ほど経ちました…。
などと、浸っている場合ではありません。
つまり、機械式腕時計を16年間もオーバーホールせずに使い続けていたのです!
- 機械式腕時計のオーバーホール|メーカー推奨は4~5年に1回
- オーバーホールの主な依頼先
- オメガカスタマーサービスのオーバーホール料金は高い
- ネットで調べて比較した結果「時計修理の千年堂」で見積りすることに
- 見積りが届くまで約1週間、予想以上の金額に驚き!
- オーバーホール後のオメガ・シーマスターは無料のライトポリッシュでピカピカに変身!
- 戻ってきた腕時計にはメンテナンスマニュアルとメンテナンス用クロスが付属
- オーバーホール後の保証期間は1年だが「湿気入り」があった為に6ヶ月保証!
- オーバーホールを完了したオメガ・シーマスターのコンディションは?
- オーバーホールの依頼先はネットの評判や口コミを参考にして選ぶといい
- 最後に
機械式腕時計のオーバーホール|メーカー推奨は4~5年に1回
オメガに限らず腕時計には定期的なオーバーホールが必要と言われております。
各メーカーごとに推奨とされるメンテナンスサイクルがありますが、一般的な目安は約5年です。
いつかはオーバーホールと思いながら16年も経過したオメガ・シーマスター
私の愛用している「オメガ・シーマスター」は機械式腕時計であるため、定期的にオーバーホールをする必要があります。
オメガ公式ホームページを見てみると、メーカー推奨は時計の使用状況に合わせて4~5年ごとに1回。
ネットで調べてみても5年に1回が目安とされていることが多いようです。
ですが…
私の場合、昨年2016年に初めてオーバーホールに出したので、実に16年間ノンオーバーホール!というとんでもない状態でした。
一般的には5年に1回とよく耳にしていたので、いつかオーバーホールをしなければと心の中では思っていながらも、コストのことやオーバーホールの依頼先を考えている内にズルズルと16年間も経過してしまいました。
16年間ノーメンテだったオメガ・シーマスターのコンディションは最悪!
オーバーホールに出す前の「オメガ・シーマスター」のコンディションは、かなり悪かったです。
時計が動いている時間(持続時間)も短く、オートマチック(自動巻き)なのにほとんど自動で巻き上がりません。
そのため、毎日手巻きでゼンマイを巻き上げても、1日もたない最悪なコンディションでした。
そして、手巻きでゼンマイを巻き上げるためにリュウズを回すときも、固いというか重いような感じがするほどのコンディションです。
これは、いくらなんでも放置し過ぎたと反省をしました。
オーバーホールの主な依頼先
オメガ・シーマスターをオーバーホールするのにあたって、どこに依頼するかとても迷いました。
検討したオーバーホールの依頼先は以下の通りです。
オーバーホールの主な依頼先
- オメガカスタマーサービス(オメガ正規サービスセンター)
- ネット検索で出てくる修理工房
- 街中にある時計屋
オメガカスタマーサービスに出せば、メーカーのメンテナンスということで安心感もあり、選択肢としては無難です。
しかし、ネット検索で出てくる修理工房などと比較するとオーバーホールの金額も「グッ!」と上がります。
どちらへ依頼するにもメリット・デメリットが存在します。
それぞれのメリット・デメリットをよく考えて、オーバーホールの依頼先を決めるといいでしょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
オメガカスタマーサービス | 純正部品で修理、保証期間が長い、メーカーメンテの安心感 | 価格が高い |
時計修理専門店 | 価格が安い、納期が早い | 純正部品以外を使用する場合がある、保証期間が短い |
オメガカスタマーサービスのオーバーホール料金は高い
下の表はオメガカスタマーサービスのメンテナンス料金です。※スマホ画面は横にスクロールできます。
キャリバータイプ |
貴金属以外の素材
スティール・チタン
セラミック
|
貴金属素材
シルバー・ゴールド
プラチナ・パラジウム
上記素材を含む
コンビネーション |
||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
クロノグラフ以外 | メカニカル | 63,800円 | 85,800円 | |||||||||
クオーツ | 51,700円 | 57,200円 | ||||||||||
クロノグラフ | メカニカル | 74,800円 | 108,900円 | |||||||||
クオーツ | 63,800円 | 80,300円 |
- コンプリートメンテナンスサービス(オーバーホールを中心とした総合メンテナンスサービスです。 )
- 上記のメンテナンス料金は税込価格です。
保証期間
サービス完了日より2年間
保証対象
- コンプリートメンテナンスサービス実施の場合 :精度不良
- パーシャルメンテナンスサービス実施の場合 :作業箇所
このあたりをどう考えられるかが、オーバーホールを正規サービスセンターに依頼することができるかのポイントになります。
ちなみにオーバーホールの依頼は、オメガカスタマーサービスへ時計を持ち込む以外にも「ピックアップサービス」というサービスがあり、専用の梱包材が届いて宅配で送ることも可能です。
オメガカスタマーサービスは全国的に見ても数が少ないので、この「ピックアップサービス」は絶対必要ともいえるサービスではないでしょうか。
ネットで調べて比較した結果「時計修理の千年堂」で見積りすることに
ネットで調べて比較してみた結果、少し不安ではありましたが、完全に宅配でのやり取りとなる時計修理の千年堂に見積り依頼をすることにしました。
楽天市場からも申し込みできる時計修理の千年堂
時計修理の千年堂は楽天市場にも出店されていたので、私はそこからオーバーホールの無料見積りの申し込みをしました。
もちろん、時計修理の千年堂のホームページからも申込みができます。
時計修理の千年堂は、2022年1月18日時点で楽天市場に出店されておりません。
\公式サイトはこちら/
時計修理の千年堂でオーバーホール
専用梱包材の無料郵送パックで簡単に時計を送れる
楽天市場から申込をした数日後、専用の梱包材である「無料郵送パック」が自宅に送られてきたので、それに「オメガ・シーマスター」を入れて送りました。
この「無料郵送パック」があるお陰でとても簡単かつ安全に時計を梱包することができ、早々に「時計修理の千年堂」へ送ることができました。
この部分は大切な時計を宅配で送るにあたり、とても重要なポイントとなります。
「無料郵送パック」はとても便利でした。
見積りが届くまで約1週間、予想以上の金額に驚き!
そして発送してから約1週間程で、見積りメールが届きました。
【修理内容】
- 修理内容オーバーホール (完全分解掃除+防水検査+部品追加交換《必要時のみ》+千年堂オリジナル超音波洗浄+千年堂オリジナルクリーニング《サービス》)
- パッキン交換
- リューズネジ溝修理/チューブ交換(下取り)、ロー付け(ケースのライトポリッシュ込み)
- バネ棒×2本交換(社外品)
そして金額は、税込み価格 66,960円
「うわっ!」と一瞬思いましたが、16年間もノンオーバーホール状態でしたし、推奨されている5年に1回のオーバーホールを今までしてきたと思えばむしろ安いくらいだと自分に言い聞かせながら、この見積もり内容で正式にオーバーホールの依頼をしました。
クロノグラフでもないし、3針時計なので5万円以内で収まると甘く考えておりました…。
オーバーホール後のオメガ・シーマスターは無料のライトポリッシュでピカピカに変身!
下の写真が長年愛用している「オメガ・シーマスター」です。
ん~、懐かしのモデルです。
▼
無料サービスのライトポリッシュでしたのでケース部分だけでしたがピカピカになり、絶不調だった「オメガ・シーマスター」も機械式腕時計としての本来の機能を完全に取り戻しました。
無料サービスのライトポリッシュの仕上がりが思っていた以上によかったので、次回は有料のポリッシュ(腕時計全体)をお願いしてみたいと思います。
クォーツ式腕時計をオーバーホール
戻ってきた腕時計にはメンテナンスマニュアルとメンテナンス用クロスが付属
オーバーホールを終えて戻ってきたシーマスターには「時計のメンテナンスマニュアル」と「時計修理の千年堂創業物語」が付属されておりました。
▼
メンテナンスマニュアルというよりも、創業者達の時計修理に対する大切な気持ちと情熱が感じられる内容の冊子となっております。
熱い内容となっておりますが、読んでみるとなかなか面白い感じです。
もちろん、日常のメンテナンスについても書かれていますので、とても参考になります。
表紙にも記載されているおりますが、【永久保存版】です。
こちらは、時計修理の千年堂オリジナルのメンテナンス用クロスです。
▼
メンテナンスマニュアルには、こちらのクロスを下敷きにして時計を置いて使うようにと書かれております。
大切な時計をそこら辺へ無造作に置かず、このクロスの上に置き時計を大切に扱おう的な考えのようです。
こちらのメンテナンス用クロスは、メガネ用クロスと同じようなものです。
低コストでも時計をしっかり守ります
オーバーホール後の保証期間は1年だが「湿気入り」があった為に6ヶ月保証!
時計修理の千年堂の場合、通常、オーバーホール後1年間の保証が付くのですが、私の「オメガ・シーマスター」の場合は修理見積りの段階で湿気入りが認められた為、6ヵ月間の保証期間となっておりました。
オメガカスタマーサービスでオーバーホールをした場合は、2年間の保証が付いております。
こちらはオーバーホールの納品書兼保証書です。
▼
オーバーホールを完了したオメガ・シーマスターのコンディションは?
その後もオメガ・シーマスターは毎日絶好調で、半年以上経過した現在も精度+6~7秒/日と素晴らしい状態を維持し続けております。
これぞオーバーホールをしたかいありです!
初めて機械式腕時計をオーバーホールに出してみて、その必要性が非常によくわかりました。
それと16年もの間、一度もオーバーホールをしたことがなかったオメガ・シーマスターが、ここまで機械式腕時計としての機能と精度を取り戻せたことに正直おどろきました。
今後は時計のコンディションを見ながら、せめて5~6年に1回くらいのペースでオーバーホールをしていこうかと思っております。
オーバーホールの依頼先はネットの評判や口コミを参考にして選ぶといい
時計修理の千年堂は全てメールと宅配でのやり取り
今回、オーバーホールの依頼をした「時計修理の千年堂」は、電話をすることもなく全てメールと宅配でのやり取りとなりましたが、一連の内容もとても分かりやすく何のストレスも感じることなくオーバーホールに出すことができました。
ただし、店舗に出向いてオーバーホールを依頼するのとは違い、かつ電話をすることもなく全てメールと宅配でのやり取りとなります。
少しでもストレスや不安がなく発送できるかなどが、オーバーホール先を決めるにあたり重要なポイントになります。
オーバーホールを依頼する店舗のホームページに掲載されている修理事例だけを頼りに修理先を選ぶのではなく、ネットのクチコミ(評判)などを参考にして、一つでも多くの情報を入手し修理先を選ぶようにするといいでしょう。
参考にしたブログはコチラ
できれば2〜3店舗から相見積りして比較したい
ネットで検索すると無数の修理工房が出てきます。
ここで安易に選ばず、きちんとしたオーバーホールをしてくれる修理工房かよく吟味するようにしましょう。
可能であれば2~3店舗から相見積りを取って比較したいところですが、1度見積りに出すと宅配でのやり取りの場合は約1週間ほど掛かってしまいます。
スペアの腕時計を持っている場合はいいのですが、私の場合は「オメガ・シーマスター」だけなので、現実問題として2店舗までにしないと見積り依頼だけで時計が3~4週間ない状態となってしまいます。
見積り依頼をする際はこのような点にも注意が必要です。
注目の腕時計修理専門店はコチラ
オメガ純正部品は品薄となっている!
実際の修理に関しては昨今の純正部品の入手困難により、今回、オーバーホールを依頼した「時計修理の千年堂」もそうでしたが、純正部品以外を使用する修理工房も決して少なくはありません。
そのあたりは正規代理店にオーバーホールを依頼するわけではないということを、よく理解してからでないと後々の後悔やトラブルに繋がる可能性が出てきます。
昨今、純正部品が入手困難となっている修理工房が増えてきております。
例え1部品でも純正部品以外を使用したオーバーホールや修理を受け入れることができない人は、オメガ正規代理店(オメガカスタマーセンター)にてオーバーオホールを依頼した方がいいでしょう。
最後に
愛用の腕時計をオーバーホールするのにあたり、どこに依頼するかはとても迷います。
オーバーホールの依頼先を正規代理店と修理専門店で考えた場合、以下のように考えるといいでしょう。
正規代理店がおすすめな人 | 修理専門店がおすすめな人 |
---|---|
|
|
私は、これらを踏まえて今回「時計修理の千年堂」にオーバーホールを依頼しました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
\まずは公式サイトをチェック/
時計修理の千年堂でオーバーホール